アルバイトの源泉徴収計算は副業に注意

(源泉徴収のルール)

法人を設立しているとアルバイトを雇うことも少なくありません。アルバイトに対して給与の支払いをする場合、給料から所得税を源泉徴収する必要があります。これは正社員かパート・アルバイトかにかかわらず同様の話ですが源泉徴収する所得税の金額の計算にあたっては、パートやアルバイトに特有の注意すべきポイントがあります。そのアルバイトがほかでも仕事をして給料を受けていて、そこでの仕事が副業かどうかの確認です。

副業で働いている場合、副業でない場合に比べて源泉徴収する所得税の金額が多くなる「乙欄」(副業)の適用が必要になってきます。副業なのに、副業でない前提で計算をしてしまうと、所得税の源泉徴収額が過少になってしまうため、パート・アルバイトを雇う際には、必ず副業かどうかを確認する必要があります。副業でない場合には、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を、最初に給料を支払う日の前日までに提出してもらいましょう。

(甲欄か乙欄かの判別方法)

雇用者側は、同申告書の提出をもって副業か副業でないかを判断して、源泉徴収する所得税の計算を行います。源泉徴収する所得税の金額は、国税庁が公表している「給与所得の源泉徴収税額表(月額表)」で確認して計算します。

(乙欄の源泉徴収額について)

乙欄(副業)は甲欄(本業)に比べて、源泉徴収する所得税の金額が数倍多く設定されています。甲欄(本業)では8万8000円未満は所得税の源泉徴収が不要なのに対して、乙欄(副業)ではいくら少額の給料であったとしても必ず所得税の源泉徴収が必要になります。数千円の支払いであっても源泉徴収が必要です。パートやアルバイトの中には月給8万8000円未満に収まる人も多いと思うので、乙欄(副業)であれば、月給がいくらでも必ず源泉徴収する所得税を計算しなければいけません。具体的には3.063%についての徴収が必要になります。例)1万円の給料を支払う場合、10,000×0.3063%=306円(端数切捨て)の源泉徴収する結果、給与支払額は9,694円を支払うことになります。

なお、源泉徴収票は、基本的には毎年12月に最後の給料を支払うときに、給与明細と一緒に渡すことになります。パート・アルバイトであっても必ず渡す必要があります。パート・アルバイトは年の途中で辞める人も多いと思いますが、この場合は、辞めるときに最後の給与明細と一緒に渡します。源泉徴収票は、次の職場に提出したり、確定申告書に添付したりするための重要な書類となっています。

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