適格請求書発行事業者の登録制度 登録手続 相続

問 16 適格請求書発行事業者の登録を受けていた親から相続を受け、事業を承継したのですが、
適格請求書等保存方式において必要となる手続及び適格請求書発行事業者の登録の効力につ
いて教えてください。

回答

1 令和5年 10 月1日より前に死亡した場合
令和5年 10 月1日から登録を受けることとされていた事業者が、令和5年 10 月1日より
前に死亡した場合は、登録の効力は生じません。したがって、相続により事業を承継した相
続人が、適格請求書発行事業者の登録を受けるためには、登録申請書を提出する必要があり
ます(相続人が既に登録申請書を提出していた場合を除きます。)。
令和5年 10 月1日から登録を受けようとする場合は、原則として、令和5年3月 31 日ま
でに登録申請書を提出する必要がありますが、令和5年3月 31 日までに登録申請書を提出
できなかったことにつき困難な事情がある場合に、令和5年9月 30 日までの間に登録申請
書にその困難な事情を記載して提出し、税務署長により適格請求書発行事業者の登録を受け
たときは、令和5年 10 月1日に登録を受けたこととみなされる措置が設けられています(改
正令附則 15)。相続による事業承継は、この困難な事情に該当しますので、令和5年9月 30
日までに登録申請書を提出していただければ、令和5年 10 月1日から登録を受けることが
できます。
なお、登録申請を行った事業者が死亡した場合は、相続人は、「個人事業者の死亡届出書」
を提出いただきますようお願いします。

2 令和5年 10 月1日以後に死亡した場合
令和5年 10 月1日以後に適格請求書発行事業者が死亡した場合、その相続人は「適格請
求書発行事業者の死亡届出書」を提出する必要があり、届出書の提出日の翌日又は死亡した
日の翌日から4月を経過した日のいずれか早い日(※)に登録の効力が失われます。
また、相続により事業を承継した相続人が、適格請求書発行事業者の登録を受けるために
は、相続人は登録申請書の提出が必要となります(相続人が既に登録を受けていた場合を除
きます。)。
 なお、相続により適格請求書発行事業者の事業を継承した相続人の相続のあった日の翌日
から、その相続人が適格請求書発行事業者の登録を受けた日の前日又はその相続に係る適格
請求書発行事業者が死亡した日の翌日から4月を経過する日のいずれか早い日までの期間に
ついては、相続人を適格請求書発行事業者とみなす措置(※)が設けられており、この場合、
被相続人の登録番号を相続人の登録番号とみなすこととされています。

国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」より抜粋

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