適格請求書発行事業者の登録制度 登録手続 新たに設立された法人等の登録時期の特例

問 12 適格請求書等保存方式の開始後、新たに設立した法人が事業開始(設立)と同時に適格請
求書発行事業者の登録を受けることはできますか

回答

 適格請求書発行事業者の登録を受けることができるのは、課税事業者に限られます(新消法
57 の2①)。
 新たに設立された法人が免税適業者の場合、事業を開始した日の属する課税期間の末日まで
に、課税選択届出書を提出すれば、その事業を開始した日の属する課税期間の初日から課税事
業者となることができます(消法9④、消令 20 一)。
 また、新たに設立された法人が、事業を開始した日の属する課税期間の初日から登録を受け
ようとする旨を記載した登録申請書を、事業を開始した日の属する課税期間の末日までに提出
した場合において、税務署長により適格請求書発行事業者登録簿への登載が行われたときは、
その課税期間の初日に登録を受けたものとみなされます(以下「新たに設立された法人等の登
録時期の特例」といいます。)(新消令 70 の4、新消規 26 の4、インボイス通達2-2)。
 したがって、新たに設立された法人が免税事業者である場合、事業開始(設立)時から、適
格請求書発行事業者の登録を受けるためには、設立後、その課税期間の末日までに、課税選択
届出書と登録申請書を併せて提出することが必要です。
 なお、新たに設立された法人が課税事業者の場合については、事業を開始した課税期間の末
日までに、事業を開始した日の属する課税期間の初日から登録を受けようとする旨を記載した
登録申請書を提出することで、新たに設立された法人等の登録時期の特例の適用を受けること
ができます。

(参考) 新設合併、新設分割、個人事業者の新規開業等の場合も同様です。また、個人事業
者が法人を設立して事業を開始する場合(引き続き個人事業者として事業を継続する
場合を除きます。)は、新たに設立された法人としての手続に加えて、個人事業者とし
ての廃業の手続(「事業廃止届出書」の提出)が必要となります。なお、吸収合併又は
吸収分割により、登録を受けていた被合併法人又は分割法人の事業を承継した場合に
おける吸収合併又は吸収分割があった日の属する課税期間についても新たに設立され
た法人等の登録時期の特例の適用があります(インボイス通達2-7)。

国税庁「消費税の仕入税額控除制度における適格請求書等保存方式に関するQ&A」より抜粋

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