千葉で建設業を開業するには?流れや注意点を解説!
千葉で建設業を開業する際には、どのような手続きを取ればよいのでしょうか。開業する際に必要な資格はあるのか、建設業の種類によって開業の流れが異なるのかなどについても気になる方は多いでしょう。
この記事では、千葉で建設業を開業する際の流れや注意点についてわかりやすく解説しています。建設業の種類ごとの違いについても紹介していますので、開業を検討する際の参考としてお役立てください。
千葉で建設業を開業する方法
まずは、建設業を開業する方法について順に解説していきます。建設業を開業する方法は、以下の2つに分けられます。
個人事業主として開業する
いわゆる一人親方として開業する方法です。一人親方は基本的に一人で仕事を受注し、現場での作業や内勤作業も一人(または家族のサポート)で行います。
一人親方として開業する際には、管轄する税務署へ開業届や青色申告の申請、必要に応じてインボイス制度の登録申請などを行います。
許認可や資格なども特に必要ないケースがほとんどですが、受注する工事の規模によっては許可が必要となるケースもあります。
会社として開業する
会社を設立し、法人企業として建設業を開業する方法です。会社を設立するための登記手続きに加え、従業員を雇用する際には各種保険手続きも必要です。
個人事業主として開業するよりも手続きは煩雑となり、会社設立には22~24万円程度の費用もかかりますが、法人にすることで信用を得やすくなり、大きな仕事を受注する際や銀行の取引、融資などがスムーズに進められるメリットもあります。
一人親方として開業する場合と法人として開業する場合のいずれにおいても、建設業の許可が必要かどうかは請け負う工事の規模によって異なります。
建設業の開業に許可が必要なケース
建設業を開業する際に許可が必要となるケースについて解説します。
千葉で建設業の許可が必要なケース
国土交通省および千葉県のホームページによると、建設業の開業に許可が必要なケースとして「軽微な建設工事だけを受注する場合を除く」とあります。許可がなくても受注が可能な、軽微な建設工事としては
・工事一式の1件あたりの代金が税込み1,500万円未満、または延べ面積150㎡未満の木造住宅工事
・建築一式工事以外の工事で、1件あたりの代金が税込み500万円未満
の2つが条件となっています。
上記2つの条件を超える工事の請け負いをする際には、法人も一人親方も建設業の許可が必要です。
建設業許可の種類
建設業で許可を取る業種は「土木工事業」「建築工事業」をはじめ「左官」「大工」「とび。土工」「屋根工事」など全部で29種類あり、業種ごとに許可を受ける必要があります。一式工事の許可だけを受けている場合、500万円を超える専門工事の請け負いはできない点に注意が必要です。
特定建設業と一般建設業
建設業の許可においては「特定建設業」と「一般建設業」のいずれかで許可を受けることとなります。特定建設業の許可が必要となるケースとしては、元請会社として工事を受注して下請けに出す際、1件あたりの下請け代金が4,500万円以上(建築工事業は7,000万円)を超える場合に必要となります。
建設業の許可を受けるためには、一定の条件を満たしている必要があります。許可に必要な条件について、以下で更に詳しく解説します。
建設業の許可に必要な要件
建設業の許可を取るには、一定の要件を満たす必要があります。建設業許可の要件について見ていきましょう。
建設業の許可に必要な条件
建設業の許可に必要な条件としては
・経営業務の管理責任者を置く
・専任技術者を営業所ごとに置く
・請け負い契約違反などがなく、誠実性がある
・設立時資金が500万円以上あるなど、財産的基礎または金銭的信用がある
・「過去に不正があった」「許可申請書に虚偽の記載をした」などの欠格要件に該当していない
の5点が挙げられます。
管理責任者になるためには
・支配人として登録している個人事業主または会社役員
・常勤である
・許可を受けようとする業種において、個人事業主や役員など一定の責任ある立場で5年以上の実務経験、または許可を受ける業種以外の業種で一定の責任ある立場で6年以上の実務経験がある
といった条件を満たす必要があります。
また、専任技術者になるためにも要件が必要で
・許可を受けようとする業種における所定の国家資格がある
・高校の所定学科卒業後5年以上の実務経験、または大学・高専の所定学科卒業後3年以上の実務経験、または10年以上の実務経験
のいずれかを満たしている必要があります。
特定建設業の許可に必要な条件
特定建設業の許可には、以下の要件をすべて満たしている必要があります。
・1級の国家資格を持つ技術者を置く
・直近の決算において資本金が2,000万円以上、純資産合計が4,000万円以上
・欠損比率20%以下
・流動比率75%以上
特定建設業の許可を受けるのは一般建設業の許可よりもハードルが高いですが、元請として事業を行う場合は取得が必要です。
千葉で建設業を開業する際の注意点
建設業を開業する際の注意点には、以下のようなものが挙げられます。
手続きが煩雑となりがちなため、確認作業が重要となる
建設業の開業は、法人として起業する場合は会社の登記に加え、大きな仕事を受けるためには各種許可申請なども必要となるため、手続きが煩雑になりがちです。許可申請ごとに要件をクリアできているか、書類に不備がないかを都度確認しなければならず、不備があれば再提出となるだけでなく、虚偽の記載を疑われる可能性もあるため注意が必要です。
小規模な工事を一人親方として請け負うだけなら、特に複雑な手続きの必要はありませんが、インボイス制度の導入が開始されてからは、一人親方でも消費税の課税事業者として登録する必要があるケースも増えてきているため、今後開業に関する手間と労力は大きくなると予想されます。
自力でも申請できるが専門家へ依頼した方がスムーズとなる
建設業の開業は、一人親方として開業する場合はもちろん、法人として開業する場合や建設業の許可申請についても、基本的に自力で行うことは可能です。
とはいえ、建設業は他の業種よりも手続きや要件が複雑となりがちです。特に建設業においては、所定の許可を受けていないと受注できない工事などもあるため、開業後の経営にも影響が出てしまいます。
会社の登記やインボイス制度への対応、建設業の許可申請や要件をクリアするのに必要な融資対策などについては、千葉での建設業開業サポートに実績の豊富な専門家へ手続きを依頼するのがおすすめです。慣れない手続きに悩むことなく、スピーディな手続きで本来の仕事に専念することができるでしょう。
船橋・千葉会社設立・開業相談オフィスは、山野淳一税理士事務所が運営している開業相談窓口です。東船橋駅から徒歩30秒の立地にオフィスを構えており、千葉一円の個人店舗開業や会社設立のサポートで多くの実績を持っています。
建設業開業や会社設立、創業融資や許認可に関するアドバイスにも対応していますので、問い合わせフォームよりお気軽にご連絡ください。
まとめ
建設業を開業する場合、一人親方として開業する方法と法人として会社を設立する方法に大きく分けられます。また、受注する仕事の内容規模、元請か下請けかに応じて建設業の許可申請が必要です。建設業開業の手続きや、許可申請に必要な要件をクリアするためには、専門家のアドバイスも受けながら進めることをおすすめします。
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